【完】強引に、キス
翌日
昨日、悠雅からの電話とラインを無視し、気づけば泣き疲れて眠っていた。
私は重たい体を起こして、渋々学校の支度をする。
「大丈夫か?」
幸司が心配して声をかけてくれた。
「うん、ありがとう」
朝食を食べて、靴を履き扉に手をかけて開けようとした時、携帯がなった。
画面には“悠雅”と表示されている。
「もしもし……」
「はよ。ちゃんと起きたんだな。いつもん所で待ってるわ。おまえが来るまで待ってるからな」
悠雅からの電話。それだけ言うと一方的に電話を切った。
怒ってると思ったけど、声はいつも通りの声で少し安心する。
「行ってきます」
私はいつも通り、悠雅と待ち合わせの場所まで10分の道のりを歩いた。