どんとしてきゅんとして
俺は、くだらないとため息をついて、教室を出る。
向かうのは、図書室。
誰も無駄口を叩かない、静かで居心地の良い場所。
昼間は陽の光も射し込んで、これ以上ない昼寝場所。
次に読む本は、どれにしようかと、本棚の間を練り歩いていると、奥のほうに小さな影が見えた。
大して広くない図書室で、小さな影に見えると言うことは、だいぶ背が低いようだ。
「大丈夫?」
しかも必死でつま先立ちをし、手を伸ばして上段の本を取ろうとしているから、つい声をかけてしまった。
「ぅをわわっ!!!」
そんな俺の声にびっくりしたのか、奇妙な声をあげて腰を抜かす女子。
あぶね!!!