ピンクの百合の花言葉。
昇降口でスリッパから靴へ履き替える。
靴をしまっていたその時……
バンッ
後ろから誰かが私の横に手を突いた。
ひっ!
私は恐る恐るゆっくり振り返る。
そこにはとっても怖ーーーーい顔の
…悠真くん。
『ゆ、悠真くん、どうしたの?』
怖い、怖すぎる!
今、女子の憧れ壁ドンシチュエーション。
それが今の私にはただただ恐怖でしかないのである。
私の顔は引きつりまくっている。
「どうしたの?心当たりは?」
『……えーっと。』
「昼間の屋上のあれは、何かな?
梨々子ちゃん?」
普段絶対しないちゃん付けが余計に怖い。
『な、なぜそれを……。』
「あそこで寝てたから?」
全然気づかなかったー。
『あの、あれは急にあれで、防ぎようがなくてですね……』
「梨々子がちゃんとはっきり言わないから、あーなったんじゃないの?」