かすみ草の恋
私はリンカを遊びに誘って


色んな所へ連れ回した。


リンカも心からの笑顔をくれたんだと思う。


そしてランチしながらのガールズトーク


私の想いを伝えよう。



込み上げる涙を堪えながら私は言った



「ねぇ、リンカ?
良く聞いて……実はね、パパの仕事の都合でアメリカへ行くことに急に決まったの…。どれくらいになるかわからないけど1年や2年では帰って来れないと思う…
……リンカと離れるのは寂しいけど…
ほら…私…一人っ子だし、パパは私を置いては行けないって……だから、少しの間お別れだけど……リンカはそれまでにきちんと幸せを見つけること。
いい?リンカが幸せになってくれないと私安心して自分の幸せ見つけられないよ?だって、大好きな私のかわいいお姫様だもの。リンカは…
誰よりも大切な親友だと思ってる。
私が帰る頃には親友の上の真友に私たちはなってると思うの。
だからリンカ、少しの間お別れ」



笑いかけようと思ったけど出来なかった



リンカは声を殺してポロポロ涙を零していたから


途端に私の目からもポロポロと流れてきた


「…いや いやだよ…ミカ。
私…どうしたら……いいの?
ミカが…いなくなったら……
ねぇ…私…ちゃんとするから……
ミカに迷惑……かけないから……
お願い…ミカ…側にいて……」



私は泣きながら首を横に振った


多分リンカのお願いに首を横に振るのは初めての事だ。


「…ダメよ…リンカ……
私だって……私だって……リンカといたい……でも…私がいたら……
リンカは前に進めない……リンカ…
幸せになって……私の大切な大切な
…大好きな…リンカ」


リンカはハッとして私を見た


私がリンカの気持ちに気がついた事に
リンカも気がついたんだ。


大抵の事ならリンカとは言葉なしでも意思疎通が出来るから。



気がついてあげられなくてごめんね
リンカ……


「…ごめんなさい…ミカ。
ミカを愛してしまったの……
中学の時の小谷くんの……時に…
気がついて……私…酷い事した……
ミカが好きで……本当…
…ごめんなさい」


私は首を縦に振って笑顔で頷いた。


「…ふふ(笑)
リンカが…私に謝るなんて…
…初めてね…リンカは…
本当に…意地っ張りだから…(笑)
…でもね…
そんなリンカも大好きだから…
リンカ…幸せにならないと…
許さないからね…」


しばらくの間私たちは抱き合いながら
大号泣した。


リンカ


ごめんね


リンカ


ありがとう


私を好きになってくれて


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