かすみ草の恋
その時
私は後ろから優しく抱き締められた
忘れもしない懐かしい香水の香り


「………ミカ………」


1番聞きたくて聞きたくてたまらなかった声がして


勢いよく振り返ると


そこには優しく微笑むレイジが
私を抱き締めていた。


「………レイジ??」


「そうだけど?なんで泣いてるの?」


「えっ?
ちょっと目にゴミが入っただけよ?」


「ここ、俺らが初めてキスしたところだけど?」


忘れるわけないじゃない…

でも……


「……そうだったけ?……忘れてた…」


「じゃぁ、思い出させてあげる」


と言って私の口に激しく吸い付いた
レイジ。


「んんんんっ!」


私は苦しくて酸欠寸前


「ごめん。ミカ…やめられない」


しばらくの間レイジは私の口の中を
これでもかってくらいに愛撫した


まるで離れていた間を埋めるように…
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