本当に好きな人【企画作品:完結】
「……私も……ずっと好きだった。
だから…あの報道流れて
志龍さんに疑われたり嫌われたらって
……不安で怖かった。」
喜びの涙が溢れる中でそう呟くと
『…あの写真がお前じゃない事も
お前が寿志の事など眼中にない事も
とっくにわかってたさ。
それに、あんな馬鹿げた事で
俺の想いは揺るがねえし
愛するお前がまた再び頑張れるなら
後処理だって嬉しいんだよ。
モデル辞めた事も後悔してない。』
志龍さんはクスッと笑った後
強い眼差しで私を射抜くように見つめた。
『…一生俺はNAMIKAと
美華奈の傍にいてやるよ。
もっと俺が一人前に育ててやるし
俺色に染めてやるし
近い将来は俺の嫁にしてやりたいから
その日まで、いやそれ以降も
お前は黙って俺に何もかも任せて
俺に一生溺れてろ……。』
そう言って志龍さんは
背中が壁に食い込むほど
私の体を押さえつけると
『……愛してるよ。』
と、もう一度熱いキスをくれた。
【END】