真実アイロニー【完結】

「えへへ。嬉しいな」

「それにしても思い切ったね」

「暑くてバッサリいっちゃいました!」

「俺はこっちのが好きかも」

「本当ですか?切ってよかった~」


嬉しそうに笑う小島さんは、ショートなのに前以上に女らしく見えた。


「だけど、そのピアスは外す様に」

「あ。忘れてた!はーい!」


両耳についていたのは、小島さんらしい可愛いハートの形をしたピアス。
耳が剥き出しだから、外さないとバレバレだ。


きっと、付けっ放しで忘れてたんだろう。
今だけは免じてやる。

頭髪検査とかならこうはいかない。



小島さんと別れると、俺は職員室に行く前に一度あの場所へと向かった。
……小早川がいるかもしれないから。


やっぱりそこには小早川がいた。

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