真実アイロニー【完結】


「小早川。俺は他の大人とは違うよ」



そう、彼女の背中にハッキリと告げた。


「……」


小早川は返事をする事なく、手を動かすと扉を開けて出て行った。



折角、近付いた距離を。
少しずつ詰めていた距離を。


一気に離してしまった。


俺と小早川の間には、分厚い壁がきっと出来てしまっただろう。


だけど、そんな壁俺がぶち壊してやるから。

どれだけ時が経とうとも。
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