生意気な彼女

後悔は、さっきした。

それが、ひとつからふたつに増えるだけのこと。

言わなければよかったって思うことが、ひとつ増えるだけのこと。


今まで通りにいかなくなるのなら、全部吐き出してスッキリしよう。


終わりにしよう。


カタカタと体が震えてしまうのはきっと、冷たい空気のせいだけじゃない。


握りしめた手にぎゅっと力を入れて、すぅっと息を吸い込んだ。


胸の奥が、きゅっと鳴いた気がして。

それが、「もう後戻りできない」って合図なんだと思った。


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