生意気な彼女
「オレの中のハルカちゃんのイメージって、なにをするにも一生懸命で、正義感強くて、周りのこと考えて行動して。気配りとかできて」
コーヒーカップに落としていた視線をゆっくりと上げたヨウジくんの手が耳の後ろに移動する。
「そういうところ、すごいな、いいな、…って思ってたけど」
少し照れたような、そんな表情をして笑ったヨウジくん。
なんだかわたしまで照れてしまって。
恥ずかしさをごまかすように、ヨウジくんと同じように耳の後ろを撫でた。
「なんだか少し、残念っていうか。
オレが好きになったところを、ハルカちゃんは、きらいって言ったんだよなぁ、って。
んー…、うまく言えないんだけど…。オレの気持ちを否定されたみたいで。
うん。そうだ、寂しかったんだ」
「…………」
「寂しかったんだと、思う」