生意気な彼女
ずっと、ずっと。
変わりたいと思ってたのに。
「わたし、ヨウジくんは、……サクラみたいなタイプの子が好きなんだと…思ってて」
それじゃあ、わたしは。
わたしは……?
「だから、さっき……。その、……言っちゃったんだよ。普段じゃ絶対に言わないような、……そう、いう……」
サクラみたいに。
大したことないよ、って顔をして。
『わたしと、キス、……してください』
って。
サクラみたいに。
「ハルカちゃんは、ハルカちゃんだよ。
オレは、そのままのハルカちゃんがいい」
真っ直ぐにわたしを見て、ヨウジくんがそう言ってくれた。
わたしは、わたしのままでいい。
そう言ってくれた。