生意気な彼女
自分に自信がない。
簡単に言ってしまえば、そういうことなんだと思う。
「悪く思われたい?」
「ちがっ……、違う……よ。
悪く思われるのも、多分、……イヤなんだけど。でも、……なんていうか。
あぁ、もうっ。自分でも、よくわからなくなっちゃった」
恥ずかしい。
情けない。
絶対に赤くなってるだろうな、って頬を隠すように手で押さえる。
そんなわたしを見て、ヨウジくんがフッと息を漏らした。
というよりも、噴き出したと言ったほうが正しいかもしれない。
「あはははは。じゃあ、考えよう。
良くもない、悪くもない、ちょうどいい言葉」
「………え?」
「そうだなぁ」
頬杖をついて『ちょうどいい言葉』を考えはじめたヨウジくん。
……なんだか。
「おもしろがってる?」
「え?そんなことないよ」
って言ったけど。
左の口角が上がってるよ……。