生意気な彼女
わたしたちよりふたつ年上のヨウジくんと出会ったのは、高校を卒業してすぐの頃。
サクラに誘われてはじめたバイト先のコンビニだった。
「こちらこそ、よろしく」
そう言ったヨウジくんの笑顔に、きゅんとした。
「レジは初めて?」
「気にしなくていいよ。オレの教え方が悪かったんだ」
「あとはやっておくから、ハルカちゃんは上がっていいよ」
第一印象通りの、優しい人。
一緒に仕事ができる日はワクワクしたし。
仕事中、チラチラと盗み見した姿にドキドキしたり。
あぁ、わたし、ヨウジくんのことが好きなんだなぁ。
って。
でも、そう気づいたときには遅かった。
ある日、偶然にも目撃してしまった。
サクラとヨウジくんが、腕を組んで歩いているところ。