甘々いじわる彼氏のヒミツ!?
「あっ……及川先輩、こんにちは」


走っているというよりかは、早足で歩く程度のスピードで足を進めるあたし。


先輩はあたしの横に並び、にこやかに話しかけてきた。


涼しそうな表情の先輩と、額に汗を浮かべて必死の形相のあたし。


なんだか急に恥ずかしくなって、額の汗を拭う。


「いつもメールに付き合ってくれてありがとう。俺、杏ちゃんからのメールが届くと何かすごい元気出るんだよ」


「ほ、本当ですか……?」


「うん。でさ、今度杏ちゃんが暇な日、どっか行かない?」


「えっ……?」


酸欠気味になっているせいで、幻聴まで聞こえてきたのかな……?
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