甘々いじわる彼氏のヒミツ!?

「……――あれ?遥斗君、どうしたの?」


涼子のその声に閉じていた目をパッと開ける。


う、嘘……。遥斗がそばにいるの!?


「こんにちは、朝井先輩。杏、寝てるんですか?」


「ううん、違う。タヌキ寝入り。廊下の子たちに色々言われるから、杏ってば最近いつもこうなの」


「あぁ、そういうことか」


涼子と遥斗の会話に聞き耳を立てながらも、あたしは机に伏せたままの姿勢を保つ。


廊下にはいまだに大勢の生徒たちがいる。


遥斗としゃべっているところを見られたら、今度はなんて言われるか想像しただけでも恐ろしい。
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