甘々いじわる彼氏のヒミツ!?
「ひゃっ!!」


「やっと顔見せてくれた」


ビクッと体を震わせて思わず机から顔を持ち上げると、遥斗は満足そうな笑みを浮かべた。


や、ヤバい。思わず顔をあげちゃった。


「やっとじゃないわよ!!ど、どうすんのよ!?」


辺りを見渡すと、想像以上の人たちが廊下から教室の中を興味津々といった様子で覗き込んでいる。


「と、とりあえず出て行ってもらえますか?ねっ?遥斗君、お願いします」


「何で急に敬語なわけ?」


「だって、そうでもしないと遥斗出て行ってくれないでしょ……!?」


声を押し殺して言う。


「俺と一緒にいるところを見られるのがそんなに嫌なわけ?」


「そ、そうじゃなくて!!」


あたし達のやりとりを、涼子は楽しそうにニヤニヤしながら見つめている。
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