甘々いじわる彼氏のヒミツ!?
「言ってないはずないでしょ!?あたしはちゃんと聞こえたんだから」
「だから、言ってませんよ」
「嘘つかないで」
ジッと彼を睨むと、彼はハァと息を吐き「地獄耳」と囁くように言った。
「ちょっ、あのねぇ……――」
「ちょっと、杏ってば。上条君のこといじめたら可哀想じゃん」
あたしと上条君の会話に割って入る涼子。
「あたしがいつイジメたのよ!!いじめられてるのはあたしの方なのに!!」
「ごめんね、上条君。杏も悪気があるわけじゃないから。ってことで、あとは二人で仲良くやってよ。あたし、ちょっと先生に呼ばれてるから」
「えっ?ちょっ、涼子ってば……――」
ニコッと笑いながらフォローすると、涼子は箸をおいて立ち上がった。