好きな人はニセ彼女。
とりあえずわしゃわしゃと彼女の頭を撫でてみたけど、
これじゃあ髪がぐしゃぐしゃになってしまう。
でも、これ以外思い付かないから仕方ない。
『……な、っめくん、……ありがと……』
「ん、分かったから。喋んなくても良いよ」
……本当は喋ってくれないと、何で泣いてるか分からないんだけどさ。
仕方ないから泣き止んでくれるのを待とう。
……子どもみたいな、城田さんのことなんて
待つくらい余裕だ。