好きな人はニセ彼女。



『夏目くーんっ!!今日委員会あるってー!』



この高くもない低くもない声、

なんだか柔らかいこの声が、



「………城田さん」



……オレの好きな人。



『えっとー、確か音楽室……

じゃないかも!?ごめんっ!待ってて!!』



彼女は慌ててまた小走りに戻っていった。


……どちらかというと彼女は落ち着きがない

というかどんくさい。





………“城田奈菜”


彼女もオレと同じこのクラスの学級委員。






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