好きな人はニセ彼女。
好きだなぁ、なんて思っても辛くないところは昔と違う。
瀬戸を好きになって諦めたあの時はもう、
恋愛なんて出来ないと思ってた。
ううん、諦めてた。
恋することが怖くなって、嫌になったのに。
好きになったのが夏目くんで良かった。
『城田さん』
「へっ?えっ、わ!」
後ろから大好きなあの声に呼ばれて、慌てて振り向く。
考え事してた所為で、びっくりしたよ…。
『なんでそんな、驚いてんの……っ』
「そ、それは!びっくりしたからで……っ!」