幸せだって、笑ってよ。
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「これ、お前に渡してって頼まれた。」
夫が差し出したのは、一枚のコピー。
二つ折りにされた紙を開いてみると、目に入ったのは「山田部長大送別会のお知らせ」の見出し。
「山田部長って、大阪の山田さん?」
「そう。お前の上司だった山田さん。」
「大阪、帰っちゃうんだ?」
「うん。やっと帰れるらしい。」
「そっか、そうだよね。単身赴任長かったもんね。」
「だから、山田さんと仕事で絡んだことある奴、辞めたのも含め、片っ端から集めて大送別会やるらしい。」
「ふ~ん。」
夫と私は同じ会社の同期。
山田さんは、私が退職する前の二年間くらい、直属の上司だった人だ。
「せっかくだから、行って来れば?」
「でも、拓馬は?」
「実家に預ければいいじゃん。」
「そうだけど.....。」
夫が差し出したのは、一枚のコピー。
二つ折りにされた紙を開いてみると、目に入ったのは「山田部長大送別会のお知らせ」の見出し。
「山田部長って、大阪の山田さん?」
「そう。お前の上司だった山田さん。」
「大阪、帰っちゃうんだ?」
「うん。やっと帰れるらしい。」
「そっか、そうだよね。単身赴任長かったもんね。」
「だから、山田さんと仕事で絡んだことある奴、辞めたのも含め、片っ端から集めて大送別会やるらしい。」
「ふ~ん。」
夫と私は同じ会社の同期。
山田さんは、私が退職する前の二年間くらい、直属の上司だった人だ。
「せっかくだから、行って来れば?」
「でも、拓馬は?」
「実家に預ければいいじゃん。」
「そうだけど.....。」
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