オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
瞼をギュッと閉じたまま、
両手を握りしめ、硬直している彼女。
僅かに身体が震えている気がする。
「寒いか?」
「ッ?!………ふぇっ?////」
彼女のおでこにそっと手をかざし、
熱があるのか確かめようと近づくと
パッと目を見開いた彼女と視線がバチッと絡まった。
「だだだだっ、大丈夫ですッ!!/////」
「…………そうか?」
俺の手を振り払うように額に手を当てる彼女。
顔を真っ赤にしながら俯いた。
ほんの少し触れるだけのキスだったのに
そんな風に照れられるとこっちまで恥ずかしくなる。
恋って、こうやってほんの少しずつ経験して
お互いに良い所も悪い所も見せ合って、
心の絆がどんな事があろうと揺るぎないモノになった時、
その時初めて、恋が愛に変わる気がする。
俺にも出来るだろうか?
いや、しなきゃだよな?
大事に大事に育てよう………この想いを。
俺をじっと見据える彼女を見つめ返す。
そして、
「希和」
「…………はい」
「俺の事、好きか?」
「ふぇっ?!/////」
「好きか?」