オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
「何ですか?それ!」
「煩い、黙れ」
「ひ、酷~い!!」
俺の腕の中で文句を言う彼女。
けれど、こんなやり取りも微笑ましく思う。
「フッ、悪い悪い」
宥めるように頭を撫でると、
「で?……どうなんです?」
「さぁな」
「えぇ~~ッ?!」
「だから、煩いって、黙れ」
「んッ//////」
俺の言葉に納得のいかない彼女は、
憤慨しながら俺の胸を小突いて来た。
だから、俺はそんな彼女の口を強引に塞いだ。
途端に抵抗しなくなった彼女。
耳まで真っ赤だ。
ゆっくりと唇を離すと、
ヘナヘナと俺の胸に倒れ込んで来た。
そんな彼女を抱き締めると、
ふと脳裏を過る………1人の女性。
希和と人生を共にすると誓った以上、
自分が蒔いた種はしっかりとけじめをつけないとな。
俺は腕の拘束を少し解いて、彼女の瞳を真っ直ぐ捉える。
「希和」
「………はい」
「話がある」
「………はい、何でしょうか?」