オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
「希和、こっち」
「ッ?!」
京夜様に誘導され、円卓に着く。
そこには既に京夜様のご両親の姿があった。
彼と共にテーブルに着くと、スタッフが椅子を引いてくれる。
私は彼とお母様の間に腰を下ろした。
写真撮影が終了し、記者会見が始まった。
2人の馴初めから今日に至るまでのエピソードが綴られる。
そして、婚約に至った経緯をこう話す天宮社長。
先日の事件を伏せた形で
『三浦は自分の命も顧みず、事故に遭いそうになった娘の命を救ってくれました。会社の為だけでなく、天宮家にとってかけがえのない人物だと言えましょう。彼の為に天宮を捨てると娘に何度も脅されまして……。子供に勝てる親はいませんよね?……御影さん』
天宮社長の言葉に取材カメラが一斉に振り返る。
そして、次の瞬間には………物凄いフラッシュの嵐。
「御影さんッ!!そちらの女性はどなたですかッ?!」
「噂のご令嬢はそちらの方ですかっ!?」
次から次へと質問が飛び交い、
フラッシュの嵐のせいで目がチカチカと痛み始めた。
すると、スッと伸びて来た彼の手に私の手が捕らわれた。