オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
「はい、私の最愛の女性(ひと)です」
「ッ?!/////」
彼は私を真っ直ぐ見つめて、宣言した。
「ですが、今日は天宮さんの婚約披露パーティーですので、自分達に関する取材はお受け出来ません」
そう口にした彼に反応するように、
壁際で気配を殺していた御影の護衛陣が
私達の前に立ちはだかってくれた。
それが合図のようなのか、天宮社長が口を開く。
「本日皆様をお招き致しましたのは、新商品のお知らせと娘の相手である三浦を紹介する為です。今後、我が社を背負って立つ人材ですので、どうぞお見知り置きを」
「それでは写真撮影及び質疑応答はこれまでと致しまして、これより婚約披露パーティーの部へとさせて頂きます。恐れ入りますが、取材でお越しの皆様はこの場でご退席下さいませ」
ホテルスタッフの計らいで、渋々報道陣が退席して行く。
恐らく、事前にカメラ撮影は冒頭のみとされていたのだろう。
パーティー会場に残った方々はどなたも華やかな装いで
天宮社長が招待したお客様だという事が窺えた。
「………希和」
「………はい」
自然と絡み合う視線。
そして、どちらからともなく微笑み合う。
夢にまで見た瞬間だ。
テーブルの上には豪華な食事が次々と用意される。
けれど、慣れない着物姿で中々上手く食べられない。
すると、