オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
何とも言えない空気のまま朝食を終え、
のんびりとリビングで食後の珈琲を口にする。
朝刊に目を通す京夜様の顔色を窺いながら、
私は先程の出来事について尋ねる事にした。
「あの、………京夜様」
「ん?」
「先程は、何故私の服を……?」
「………」
「………京夜様?」
彼は新聞に視線を落としたままカップに口を付け、硬直している。
私………何か不味い事でも訊いたのかしら?
暫しの沈黙が続き、話題を変えようと視線を上げると。
「デートがしたいんだろ?」
「へ?」
「一昨日の夜に、希和が………」
「…………あっ」
そういえば、そんな事を口走ったかも。
久しぶりに2人で晩酌して、
ほろ酔い気分になった私は彼に絡んだ。
“24時間一緒にいるから、仕事とプライベートの区別がつかない”
“たまには仕事抜きで、2人で出掛けたい”
今思い返すと、かなり恥ずかしいくらいに甘えてたような……。
だけど、そんなお酒の席でポロッと言った言葉を覚えていてくれただなんて。
嬉し過ぎて、頭がおかしくなりそう。
両手で口元を押さえながら視線を彼に向けると、