オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ


「き、京夜……様?」

「ん?……用意出来たか?」

「あ、はい。変じゃありませんか?」

「………ん~……」


リビングのソファに腰掛ける彼の横に立ち、

彼に最終チェックをして貰った。


ブラウスの襟元は同系色の大判のスカーフを。

ワントーン濃いめのスカーフをケープ巻きに仕上げ、

胸元の開き具合を隠してみた。


だって、セレブのブラウスの襟って、

どうしてこうも大胆に開いてるデザインが多いの?

中身が貧相な私には不釣り合いじゃない!

だから、仕方なくスカーフで誤魔化してみたんだけど……。


手には柔らかいタッチのレザーのバッグと

寒さ対策で羽織る用の薄手のトレンチコートを手にしている。


彼の視線が注がれる中、微動だにせずじっとしていると。


スッと立ち上がった彼は私の目の前に立ち、

細くしなやかな指先が私の胸元へと伸びて来た。


「っ……」


彼の指先を意識して、肩がビクッと震えると。


「じっとしてろ」

「……はい////」


穏やかな声音が耳元で囁かれた。


そして………。


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