オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
私が手にしているベージュのバッグに合わせ、
同系色のブーティをチョイスしてくれたようだ。
前後に切り替えがあるバイカラー的なデザインのもの。
前はスエードでシンプルなのに、
後ろはレザーの型押しという個性的なデザインは
御影御用達の靴専門店『TAP』のオーダーメイド。
ブラックのスキニーに合わせ、スッキリ且つカッコいいコーデだ。
さすが、京夜様!!
履き終えた私は彼に手を取られ、彼の横に立つ。
身長175㎝の私がヒール5㎝のブーティを履いても
彼を見下ろさない事に、生まれて初めて神様に感謝した。
一段と近くなった京夜様の顏。
美顔が間近にあるというだけで胸が高鳴る。
恐らく、今私は……顔が真っ赤になってる筈だ。
思わず、視線を足下に落とすと……。
左耳の少し上に彼の吐息が掛かった。
そして、彼と私の心を繋ぐようにあしらわれたヘアピンに
彼は……優しくキスを落とす。
そんなさり気ない仕草1つで心臓は爆発寸前。
もしかしたら、今日は私の命日になるかもしれない。
「行くぞ」
「はい////」
彼に手を握られたまま、玄関を後にした。