オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
脚のラインがくっきりと分かるスキニーを穿いている為、
………否応なしに解ってしまう。
確かに全盛期に比べたら大分細くなったけど、
それでもやっぱり……か細くは無い。
無意識に両手で膝頭を隠すと、
「ほど良く筋肉がついていて、O脚でもX脚でも無く、足首が細い。希和って、海外のモデル体型なんだな」
「へっ?//////」
「もう少し自信を持て。お前は極上にイイ女だよ」
「なっ////////」
ちちちちちちょっ……とぉぉおッ!!
今日の京夜様、絶対変だよ、おかしいよ!!
サラリと次から次へと……言葉の拷問?
私をその気にさせて、何をするつもりなの?!
この後に何かが起こるんじゃないかと不安が押し寄せてくる。
だって、倖せって………
こんなに沢山纏めてやって来ないでしょ?!
彼の顔を覗き込もうとすると、
上映開始を知らせるブザーが鳴り響いた。
館内が徐々に暗くなり、より一層胸が高鳴った。
彼はスクリーンに視線を向け、予告版を眺め始めた。
渋々私も背凭れに体を預けるように深く座ると、
ふわりと爽やかな香りと共に肩に重みが加わった―――。