オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ


何の隠し味も施して無い冷凍ご飯で作ったオムライス。


数口食べた所で急にペースダウンした。

明らかに俯き加減で……。


もしかして、冷凍ご飯だから食べたくないとか?


コンビニのお弁当を食べまくってる人が

今更、不味いとか言わないわよね?



「あの、もしかして、不味かったですか?」

「……いや、旨いよ」


じゃあ、何でいつもみたいに美味しそうに食べないのよ。

もしかして、私の調理の腕が落ちたとか?

……そうなの??


ここ数日、母親の手料理を食べるばかりで

全くキッチンに立っていなかった。


信じ難いけど、もしそうなら……私はお世話役失格だ。


薄らと滲む涙を必死に堪え、黙々と口に運ぶ。

二度と、京夜様にあんな顔をさせるもんか!!



私の人生を賭けて彼を支えると決めたのだから

決して手抜かりなく仕事をこなさないと!



簡素な夕食を食べ終えた私は、

キッチンは勿論の事、

あらゆる部屋の片付けをテキパキとこなす。



片付けに夢中ですっかり彼の事を忘れていた。

顔色を窺うようにハーブティーを差し出すと、




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