オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
「へ?」
封書の中身は1枚の写真。
私はそれを目にして、思わず声が漏れ出した。
どういう事?
何でこれが………彼の元に?
頭の中が混乱して、上手く思考が働かない。
だって、そこには………私がいたから。
放心状態で写真を手にして、脳内であらゆる事を推測する。
御影財閥の御曹司である京夜様の相手が私だから、
それをよく思わない人が私の写真を送って来たって事?
でも、それで何かが変わる?
手元の写真は、大学時代の私が、校友会活動(クラブ活動)で銃剣道をしているところだ。
しかもそれは、2年生の時に出場した試合のもの。
かなりレアとも思えるその写真。
関係者でなければ、そんな写真を手に入れる事が出来ないのだから。
考えれば考えるほど分からなくなって来る。
私の写真が彼の手元に届いたからといって、
彼が動揺する素材になるのかしら?
もしかして、私が標的なの?
どこぞの令嬢が私の座を欲しいが為に、私を狙ってるって事?
それなら、私を脅迫するよね?普通。
あっ、もしかして……。
私を狙ったところで、武術では敵わないから
彼を動揺させて私との関係にヒビを入れたいって事?
そういう事……??