オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
「わぁ!凄ーいっ!!京夜様、観て下さい!」
「ん、観てるよ」
百万ドルの夜景とはいかないけど、
眼下に見える景色は絶景だった。
学校の行事で大型テーマパークに行って以来だから、かれこれ10年振り?
正直、感動し過ぎて言葉が出ない。
瞬きも忘れ、夜景に見惚れていると。
「満足か?」
「はいっ、勿論です!」
「フッ、………そうか」
毎日のように仕事が忙しいのに、
こんな風にテーマパークに連れて来て貰えただけでも有難い。
更に映画のワンシーンみたいに貸し切りを味わえるだなんて、
彼と付き合ってなければ、絶対経験出来ない事だもの。
満足以外の何物でもないわよ。
私は満面の笑みを彼に向けた。
すると、私と彼を乗せた小さなゴンドラは
ギィッと音を立てて停止した。
「えっ?………止まりましたよ?!」
「…………そうみたいだな」
「故障ですかね?………今すぐ確認しますね」
私は不安になり、すぐさま携帯を取り出した。
すると、そんな私の行動を制止するかのように
京夜様は、私の腕を掴んだ。
「故障じゃないから、安心しろ」
「えっ?」
彼の言葉に驚き見上げると……。