オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
何なにナニ?!
一体、どういう事??
『旨い』だなんて滅多な事じゃない限り、口にしない人だったよね?
御用達の風月で食事をした時だって、
極稀にしか言わなかった人なのに……。
もしかして、私に気を遣ってくれてるの?
………そうなの??
ふと昨日のプロポーズ的な言葉が想い浮かんだ。
それと、触れるだけの…………キスを。
一瞬にしてボッと顔から火が噴き出した。
夢じゃないとは思ってたけど、
こうも肯定的な態度を取られると、
正直、どうしていいのか反応に困る。
私は気を落ち着かせようと、朝食準備に取り掛かった。
冷蔵庫の中も食糧庫の中も殆ど空状態だった為、
昨夜はあれから近くのコンビニに食料の買い出しに出掛けた。
そして、『御影』のご実家へ直結しているライフラインで
必要な物をリストアップし、昨夜のうちに発注を掛けていた。
今朝は最低限の食事になってしまうが、
元はと言えば、京夜様が悪いんだからこれに関して文句は無いだろう。
私は簡単にトーストとスープを用意した。