オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
「おい」
「………はい」
「こっち向いてみろ」
「へ?」
「いいから、こっち向け」
なっ、何で今向かなきゃならないのよ?!
今向いたら、もれなくあなたの『裸体』が目に入るじゃない!!
俯き加減で目をギュッと瞑り、仕方なくゆっくりと顔だけ振り返る。
彼の身体を見ないように、目をギューっと瞑ったまま。
もう、これが限界!!
目の毒を通り越して、命の危険が伴うじゃない!!
必死に平静を装い、動じまいと念じていると。
「ッ?!!」
両肩を鷲掴みされ、クルリと身体が反転した。
不意をつかれて無意識に目を見開いた私は……。
「ッ?!////////」
当然とばかりに彼と視線が絡み合う。
既にオーバーヒート寸前の脳は、シューシュー音を上げて壊れる一歩手前。
じっと見つめられる彼の瞳は艶気があり、男の色香が感じられた。
すると、
「拗ねてるのか?」
「へ?」
「そう、へそを曲げるな」
「…………はい?」
一体、何の事を言ってるの?