オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
「本当に私が伺っても宜しいのですか?」
「あぁ、俺もその方が安心だ」
不安そうに俺を見つめる彼女。
メールを見ても半信半疑のようで……。
「浮気するつもりはないが、害虫どもに囲まれたらどうするつもりだ?」
「えっ?」
「職務を放棄するのか?」
「いえっ、お供します!!ご一緒させて下さい!!京夜様の半径2m以内は私のテリトリーです!!」
「フッ、………だよな?」
機嫌が直ったとまではいかないが、
俺が傍で彼女を支えれば済む事だ。
勿論、天宮が希和を傷つけるような素振りでも見せたら
その場で白紙にして帰って来ようと思っている。
俺にとって1番は希和なのに変わりはない。
昼食も済ませ、出掛ける準備をする。
希和は何やら自室に籠り、
かれこれ1時間近く出て来ない。
もしかしたら、急に不安になっているんじゃないだろうか?
俺は着替えを終え、彼女の部屋のドアをノックした。
「希和」
「あっ、はい!今行きます!」
何やらバタバタと音が漏れて来る。
一体、何をしているのやら……。
俺はリビングで待つ事にした。