オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
待つ事、数分。
「遅くなって、すみません」
目の前に現れた彼女に目を奪われてしまった。
柔らかいシフォン素材のブラウスに
長い脚を惜しげもなく見せつけるショートパンツ姿に。
手には俺の母親がプレゼントしたロングカーディガンが握られている。
可愛い系ではなく、キレイ系とは思っていたが
ますます綺麗さに磨きがかかって来た気がする。
「やはり、変でしょうか?」
「あっ、いや」
不安そうに視線を泳がせる彼女。
俺はソファから腰を上げ、彼女の隣りに立つ。
そして、そっと耳元で囁く……恥かし過ぎる一言を。
「綺麗すぎて、見惚れてた」
「ふぇっ?/////」
大きな黒目がちの瞳に俺が映る。
それだけで、心がポカポカと温まる。
目の届く距離に彼女がいて、
俺を真っ直ぐ見つめてくれて、
そして、俺を見て頬を赤く染めてくれる。
これ以上の倖せがあるだろうか?
ほんのりと化粧を施した彼女。
ぷるんと艶々な唇が視線を奪う。
俺は無意識に彼女の顎を持ち上げていた。