オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
4 消えた2人
希和side
――――コンコン
「京夜様、そろそろお時間です」
「すぐ行く」
「はい」
ドア越しの声でもきゅんとしちゃう。
だけど、仕事中はしっかり気を引き締めないと……。
*****
天宮凪彩と会った翌週の月曜日。
私は少し早めに出勤し、その足で本部長室へと向かった。
警備会社内で私に極秘任務を言い渡した張本人に
私は直々に『退職願』を提出した。
事前に京夜様のお母様からも連絡が入っていたそうで、
私の退職願は無事に受理された。
―――――これで私には、帰る場所は無くなった。
この先、京夜様と離れ離れになったとしても
再び警備会社に復職する事は困難と言える。
休職でもなく、臨時派遣でもない。
『退職』なのだから………。
でも、個人的にはスッキリしていた。
だってこれで、心置きなく彼に尽くす事が出来るから。
会社を退職した私は、その旨を京夜様へ報告した。
そして、私は――――………
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「待たせて悪いな」
「いえ」
「希和」
「はい?」
「何故、毎日パンツスタイルなんだ?」
「………」