オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
俺の腕の中で恥ずかしそうに身じろぐ彼女。
そんな彼女が愛おしくて堪らない。
触れる事さえ躊躇っていた俺だが、
こうして触れてしまえば
たがが外れるのは時間の問題。
俺はゆっくりと腕を解いて、
優しく彼女の髪に指先を滑らせる。
「ピン、似合うな」
「ッ?!////ありがとうございます。それに、あんなにも沢山の贈り物」
「フフッ……どう致しまして」
俺はこんな風に嬉しがる彼女を見る事は無いと思っていたから
不意をつかれたみたいで嬉しくて仕方ない。
指先をピンへと這わせて………。
あの日と同じ、編み込んである髪。
彼女との楽しい思い出が甦る。
俺は二度と後悔したくないと思った。
我慢するのは一向に構わないが、
彼女を失うのは二度と御免だ。
だからこそ、自然と姿を現す。
――――本当の自分
「踏み込まれたくなかったんだ」
「へ?」
「………想い出がいっぱい詰まったこの部屋に」
「……えッ?!////」
「それに、俺を理解出来るのは、お前くらいしかいないだろ」
「ッ?!/////////」