未来を変える殺し屋
占い師
「おまえは今日、殺される」


テーブルを挟んだ向かい側にいる男が、坦々と言った。


自宅近くにある喫茶店の店内だった。


小さな喫茶店で、店内にはカウンター席が六席と、二人用のテーブル席が四組置かれている。


俺とこの男は、入口から一番遠いテーブル席に向かい合って座っていた。


店内には、他にカウンター席に座っている客が一人いるだけだ。


「いいか、おまえは確実に今日殺される」


目の前の男が、煙草の煙を燻らせながら言った。


「そうかよ」


と俺は吐き捨てるように言った。


この男が言うからには間違いなかった。


俺は今日殺される。


それはもはや一つの事実であり、事実を塗り替えるだけの財力はもう残っていない。


俺がこの男と出会ったのは、ほんの一週間前のことだった。
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