未来を変える殺し屋
次の日も、その次の日も、夕方になると新しい“予言”がきた。


そしてその“予言”は、ことごとく当たった。


気付けばもう、“彼女が殺される日”は翌日に迫っていた。


「さて、私の未来予測はいかがだったかな」


その日、俺の前にはあの男がいた。


最初の日と同じように、ちゃぶ台で向かい合って座っている。


「どうして次の日のことがわかるんだ」


「何度も同じ事を言わせるな」


男がぴしゃりと言う。


「私の占いによれば、おまえの彼女は明日殺される」


「あんたが殺すんじゃないのか」


俺は男の細い目を睨んだ。


男はそれに動じることもなく、のんびりとした動きで煙草に火を付ける。


「ヒントを言おう。おまえの彼女、真壁千鶴はストーカーの被害に遭っている」


「そのストーカーが千鶴を殺すって言うのか」


男は返事をする代わりにニヤリと笑った。
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