未来を変える殺し屋
「やっぱりあんた、俺が殺されること、千鶴に教えてたんだな」


俺は男に向き直って尋ねた。


男が煙を吐き出す。


「教えたといえば教えたな」


「どういう意味だ」


「そういえば、もう一人紹介したい人物がいるんだ」


男が俺の質問を無視して言った。


「紹介したい人物?」


カウンター席に座っていた客が立ち上がった。


喫茶店にいた俺たち以外で唯一の客だ。


その客が振り返る。


その人物には見覚えがあった。


たった二日前に――。
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