未来を変える殺し屋
「あんた、俺の未来を変えるって言ったよな。それはどういうことだ」


「言葉の通りさ、葛城君。未来を知っているのは私だけで、変えることが出来るのも私だけだ」


「その未来ってのは何だ」


男は唇を片方だけ上げて軽く笑い、短くなった煙草を缶の中に放った。


「簡潔に言おう。おまえの彼女、真壁千鶴はな……」


男が軽く間をとり、片手を広げて俺の前に掲げた。


「真壁千鶴は、五日後に殺される」


鈍い音が響いた。


気付くと、俺は男の頬を殴っていた。


殴った衝撃が、右手全体に伝わる。


「出ていけよ」


呼吸が荒くなる。


何を言い出すかと思えば、千鶴が殺されるだと?


冗談でも、そんな台詞許さない。
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