片想い電車【完】
ずっとずっと会いたかったよ、蓮斗。
すごく、すごく。
蓮斗を想わなかった日なんてなかった。
声が低くなって、髪の毛が少し伸びて。
身長がすごく高くなってて。
でも、昔の面影が残ってる。
本当に蓮斗なんだ。本当に。
「そっか。ごめんな、しつこくて。」
「大丈夫。」
掴まれてた腕が離れる。
これでもう終わりにしよう。
多分、もう会えないだろう。
「ごめんな。じゃ…。」
電車が来たから、去ろうとする蓮斗。