片想い電車【完】
そんなこと思ったせいか、相変わらずネガティブな単語しか出してこない単語帳。
「memory…思い出…weep…泣く…っ!!」
イライラして単語帳を雑に閉じる、
この単語帳…私みたい。
まさしく、今の私のような単語帳に私は悲しくなる。
私は、単語帳の存在を忘れるべく数学の教科書を引っ張り出し、公式を覚えようと眺める。
書いてある公式を眺めるもさっぱり頭に入ってこない。
私は諦めて数学の教科書を鞄に入れ、窓の景色をぼーっと眺めていた。