片想い電車【完】


嬉しかった。

でも、怖かったんだ。

このまま目が覚めて朝になったら


また蓮斗が消えてしまうのではないかと_________。


3年前のように。

今度は2度と会えないかもしれない。

会っても覚えていないかもしれない。


そう思って目が覚めては泣いて。

蓮斗がいなくなるのが怖いと思うのに、私はまた踏み出せなかった。

素直になる。



たったそれだけのことが難しい。

素直になるだけでいいのに。

それだけで終わるのに。



また、逃げて。



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