片想い電車【完】


可愛いな。

恋してるっていいな。


私もあの人が居れば、今でも恋を楽しんでたはずなのに。


そう思うと胸が痛む。


「大丈夫だよ、茜。藤原は取らないから。」


笑いながらそう言う。


「分かってるよ!!杏里には蓮君がいるもんね!!」


そう言った後、茜がバツの悪そうな顔をしてしまった茜。

蓮君…かぁ。

懐かしい響きが胸に残る。


私も最初は蓮斗君とか、蓮君とかって呼んでたな。



< 8 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop