遠距離恋愛【完】

「いいじゃん。好きなんだもん。」


そう、好きなんだ。
晃先輩が。


例え晃先輩が私のことを知らなくても、好きなんだ。


「…っ。」

泣きそうになって俯く。


「わー、泣かないで。花!!」

「あ、ぶ、部活で作るお菓子考えよっ?!ね?!」

慌てふためく二人。


それを見て笑いが溢れる。


「今日こそわたすんでしょ?」
「頑張りなよ。」

私達は家庭科部。
毎日お菓子を作るだけという部活。

そこの部では例年、サッカー部が部活終にお菓子を食べに来るらしい。


それ目当てで入部してる子も数知れず。


< 5 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop