遠距離恋愛【完】
「いいじゃん。好きなんだもん。」
そう、好きなんだ。
晃先輩が。
例え晃先輩が私のことを知らなくても、好きなんだ。
「…っ。」
泣きそうになって俯く。
「わー、泣かないで。花!!」
「あ、ぶ、部活で作るお菓子考えよっ?!ね?!」
慌てふためく二人。
それを見て笑いが溢れる。
「今日こそわたすんでしょ?」
「頑張りなよ。」
私達は家庭科部。
毎日お菓子を作るだけという部活。
そこの部では例年、サッカー部が部活終にお菓子を食べに来るらしい。
それ目当てで入部してる子も数知れず。