サクセサーズ
ランタンで照らされた薄暗い室内。竜人の少年が顔を青いターバンで覆った若者とそれを取り巻く他の三人の男女に話しかける。




「どうやら、また王の命令で、新しい戦士がこちらに来るようです…」




懲りない国王や…青いターバンの男はそう呟いた。そして、周りの者達は次々に言い合った。



「相手は二人。こちらから行って殺してしまえばいいんじゃねえか」


「引っ捕らえて、見せしめに殺すのがよい」



「…右に同じ」



次々に言いあう幹部に手で静まれと合図をする。そして、口を開いた。




「いや…このまんま待とうわ。必ずヤツらはここに来るはず…その時に迎え討てばええ。向こうの条件次第では殺してしまって構わへん」




異国訛りのある独特な喋り方。青いターバンの男…ルーカスは幹部達にそうに伝えた。




「ご苦労やった。後で報酬は与えるから、楽しみにしてるとええぞ」



「ありがとうございます」



竜人の少年…ルキは頭を下げて感謝の意を述べた。ルーカスは手を叩いてみんなに合図をした。




「そろそろお開きや。二人といっても、一人は相当腕がたつようや。油断してるとやられるかもしれん。オレ達もそれなりに歓迎の準備をせなあかんで」




女がランタンの火をフッと消すと、狭い室内は一瞬で暗くなった。
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