サクセサーズ
女性は温かいミルクを淹れてくれた。淹れたコップを触るととても温かい。


「ほら。熱いから気をつけなさい」



「あ、ありがとうございます…生き返ります」


リリィは悴んだ手を温かいコップで温めながらミルクを少しずつ飲んだ。心にも身体にもその温かさが沁みる。



アレンも息をついて小休止を取る。



青年はアレンとリリィにコップを差し出した後に自分の飲み物に口を運んだ。




「あたしはジル。あなた達はリリィとアレンっていうのね。よろしく」




ジルは椅子に座るとまじまじと二人を見た。二人のことを知りたいと思い、色々
質問を投げかけた。



「へえ…旅してるんだ。ぱっと見まだ若そうだけど」



「え、はい。今年で16歳になります」



「俺は17です」




アレンは一つ違いなんだとリリィはぼんやりと考えていた。大人びているのに一つしか年齢が違わないだなんて。






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