サクセサーズ
少し歩いて行くと、村の門が見え始めた。



「どこへ行く?」



門番が門の前に立った。体格がしっかりしていて、背もかなり高い。この小さな農村を守るには申し分のない門番である。村長たちからも信頼は厚い。




「…ちょっとそ、そこまで花を摘みに」




「日没までには帰ってくるように」





そう言うと、スッと門番は端によけた。





「あ…ありがとう」




リリィはおどおどした様子で答えた。


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